広報誌 翠の輝(みどりのかがやき)コメントより
2024.07.01.
2024年6月12日の福井市の最高気温は33.6度と6月としては観測史上最高となり、続く17日まで6日連続の真夏日となりました。6月14日には京都の35.9度を最高に全国46観測地点で猛暑日となり、15日には坂井市で35.0度の猛暑日となりました。4月には雨の少ない砂漠の国中東のドバイでも洪水で街中で車が流されたり、空港が水没するというショッキングな映像に驚かされました。昨年は欧州各国で熱波、米国では大規模な山火事、北京でも6月に41.1度の猛暑日を記録しました。これらはすべて地球温暖化による異常気候の所為(ため)だといわれています。このまま温暖化が進むと世界各地で干ばつ、水不足、熱波、洪水のリスクが高まり、南極の氷が溶けて海面が上昇して南太平洋の島国キルバスでは2055年に国土の8割が水没するといわれています。気候変動に対する国際的取り組みCOP21 では2015年196ケ国の合意で「各国が気温上昇を産業革命前に比べて1.5度以下に抑える努力をする」パリ協定を採択しました。一方日本では温室効果ガス(CO2、メタン、フロン)を2030年までに2013年比46%にする削減目標を閣議決定し、企業や個人に協力を求めています。山翠苑では2013年からハイブリッド太陽光パネル86枚を設置し火力発電換算年平均約2万4千㎏のCO2削減実績を上げています。身近な事では夏場に風呂の温度を1度下げ、便座の暖房をオフにするだけで年間50㎏のCO2が削減できます。さらに一般電球をLEDに変えると消費電力が7分の1になるといわれています。「塵も積もれば山となる」たかだか50㎏と思いますが、日本の全世帯5340万3千世帯がこれを実践すればなんと26億7千15万㎏のCO2が削減できます。CO2削減を他人事とは思わず各個々人が真剣に取り組む時なのです。人間が身勝手に垂れ流した温室効果ガスが地球を破壊し、災いとなって自分の身に降りかかってくるのはもう目の前に迫ってきていることを自覚すべき時ではないでしょうか。 社会福祉法人 慈豊会 顧問 田中 英幸